お嫁さんアニメを見て癒されよう。お嫁さんをテーマとしたアニメ・マンガはいろいろありますが、ここでは傑作を紹介します。
大正オトメ御伽話
桐丘さなによるマンガが原作。自動車事故により右手に障害を負い、人生をはかかなみ、自らを厭世家と位置付けている主人公・珠彦の所に、突然お嫁さんとなる少女・夕月が訪ねてくる。夕月は天真爛漫で明るい性格で、暗かった珠彦の心を溶かし、暖かく癒し、生きる希望を与えていく。
現在、放映中だが原作がとてもよかった。夕月のキャラがとても明るくてかわいい若奥さん。厳密にいうと、結婚式をあげたり、届を出しているわけではないので正式な夫婦ではないものの、最初から二人の共同生活が描かれており、事実上の夫婦といえる。
トニカクカワイイ
畑健二郎によるマンガをアニメ化。第二期の制作も決定。
主人公・星空(ナサ)は学校の帰り道に見かけた美少女・司に一目ぼれして、結婚の約束をしてしまう。その後、その司が星空のアパートに突然現れ、婚姻届けを出してくれという。
この世界の片隅に
こうの史代によるマンガを片渕須直監督がアニメ映画化。2016年公開。
第二次世界大戦中の日本・呉を舞台に、主人公のすずが嫁ぎ、嫁いでから、戦争中の生活や戦争の空爆で被害を受けたり、広島への原子爆弾の投下、終戦といった様子を描く。
すずさんの戦争中という社会的な制約がある状況で、嫁いだ先の家の状況に合わせてそれでもあんまり気負うことなくやさしく生きていく。この世界の片隅に自分を選んでもらったことへの感謝の思い、戦争中ではあるが、貧しくも精一杯の生活している人々をやさしく描写しているのが心温まる。
それでも世界は美しい
「雨の公国」からやってきた歌で雨を降らすことできるお姫様・ニケが「晴れの大国」の太陽王・リビと結婚する。結婚しても、互いの事を深く知りあってより深く愛し合っていく様を描く。リビは少年ながら、一国を治める王としての過酷な運命の中にいたが、ニケの愛にふれることで心が癒されていく。
乙嫁語り(おとよめがたり)
この作品はまだアニメ化されていない。マンガのみ。しかし「お嫁さん作品」として優れているので掲載する。乙嫁語りは、森薫によるマンガ作品。森薫によるマンガ作品として「エマ」(アニメタイトルは英國戀物語エマ)があり、こちらの作品もメイドがお嫁さんになるお話なので紹介してもよいのだが、お嫁さん要素が強いのが乙嫁語りであるのでこちらにした。
19世紀後半の中央アジア、カスピ海周辺の地域を舞台に、「乙嫁」をキーワードに厳しい自然の中に生きる人々の生活と文化、時に人間の愚行を織り交ぜた物語を緻密で丁寧な画で描く。
「乙嫁」というのはこの作品においては「美しいお嫁さん」という意味である。(紹介記事→ https://www.enterbrain.co.jp/pickup/2009/otoyomegatari/)
乙嫁語りは人気があるのでアニメ化される可能性は高いが、ネックとなるのはやはり作画の難しさだろう。原作はとにかく書き込みの凄さ、細かさでは傑出している作品だ。特に洋服の細かい書き込みがスゴイ。これを考えると並みの作画レベルではファンが満足しない。作画レベルの高いアニメスタジオでないと原作の良さを生かしたアニメにならないだろう。
瀬戸の花嫁
人魚と結婚した主人公の任侠ドラマチックギャグアニメ。任侠ドラマの人情味と人魚などのファンタジー風味を組み合わせた形になっている。
監督・岸誠二とシリーズ構成・上江洲誠のゴールデンタッグ。二人がこの作品で初めて顔合わせしたのかな。
おねがい☆ティーチャー
地球にやってきた宇宙人・みずほと結婚してしまう高校生の主人公・桂。みずほは高校教師なので、教師と高校生の結婚の秘密を隠しながらの生活を、ドキドキ、わくわくで描いていく。監督は井出安軌、脚本は黒田洋介。
この作品は、長野県大町市の木崎湖が舞台となっているが、アニメが制作されたことで地元でイベントが開催されたり、アニメに関連する土地を訪問する聖地巡礼をするファンが増えた。アニメファンがアニメの聖地巡礼を行うようになった最初の作品といえる。