アニメ猫のアニメ日記

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進撃の巨人 The Final Season Part 2第84話「終末の夜」 解説と考察。虐殺はダメだ!!!これを肯定する理由があってたまるか!!!


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進撃の巨人 第83話「矜持」 解説と考察 意地を示すハンジとリヴァイ、そしてアルミン、みんなで力を合わせることができるだろうか - アニメ猫のアニメ日記

物語の冒頭はいきなり今までのストーリーとはかけ離れた、平和な状況を描くことから始まる。赤ちゃんをあやす母親、この母親はミカサだろうか?町の中央の一等地にある住まいを要求するつもりのジャンの声、テラスで昼間から酒を飲みつつ、外を眺めるジャン。平和な家庭生活だろうか。ジャンの望む生活は、一等地の住まいでイエーガー派として優遇されることだ。

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ジャンの夢は妻と子ども、テラスで酒を飲む事

窓を外から叩く音がジャンの妄想を打ち砕く。

ジャンは現実に引き戻された。ハンジの声だ。ジャンは耳をふさいで聞こえないことにしたい。ハンジに会えば何を言うのか、そして何をやろうとするのか、ジャンにはわかるが、できれば従いたくない。

「俺は気が付かなかった。何も聞かなかった。行くな。考えるな。このままじっとしていればセントラルの一等地が手に入る。このまま」

しかし、ジャンはハンジに会う事にした。

なぜジャンはハンジに会ったのか?それはミカサにも声がかかっていると考えたからかもしれない。ジャンはミカサが好きなので、ミカサだけ行かせるわけにはいかない。しかしジャンの表情はまだ迷っている。ハンジに従うか、イエーガー派に従うかである。ハンジはミカサからいままであった出来事を聞き、ハンジ達の状況を説明する。

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「リヴァイは無事ではないが生きてるよ。しばらくは戦えないけど。そして私達は車力の巨人らマーレ残党と手を組んだ。エレンを止めるためだ。皆殺しは間違ってる」「どうやって止めるんですか?」「まず協力者を集める。何ができるかは協力者しだいだ。だが君達は九つの巨人がなければ何もできない。従来の兵団組織は壊滅して、もう私は君達の上官でもない。その上で聞くけど、」「やります。これ以上エレンに虐殺なんてさせたくありません。それが私達やこの島を守るためであってもエレンを止めたいんです」「ミカサ」

ハンジがすべてを語り終えるまえにミカサは自分の意見をハッキリと言った。最初から答えは決まっていた。ミカサはエレンが人を殺すような人間になることなど許容できなかった。ミカサはエレンを殺すのではなく、だた止めたいのだ。昔の優しいエレンに戻って欲しいだけなのだ。ミカサの気持ちを聞いてハンジはどのようなセリフを言えば良いか出てこない。ジャンは将来にわたっての、当然の疑問をぶつける。

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「もし本当にエレンを止められたとして、どうするつもりですか?エレンが始祖の力を維持できたとしても、あと四年の命なら、そのあとこの島はどうなりますか?その後の何十年後の未来もずっと世界から向けられる憎悪が消えないなら、エレンを止めることはこの島を滅ぼすことになります。」

ジャンとしては、エレンの地ならしを止めて、始祖の力を維持して島を守ったところで後四年でエレンの寿命が尽きる。その後の事に関しての懸念を言っている。この島を守るものがいなくなるのかもしれないのだ。そして、世界がパラディ島の住人を滅ぼそうとし続けるかもしれない。エレンのやっていることは自衛行為ともいえる。

「私が思うにマーレからするに島に奇襲をしかけたとたん地ならしだ。少なくとも今後しばらくはこの島に手を出せないと思う」「完全に島を滅ぼさないと、いつ世界が滅ぼされるかわからないと、ビリータイバーの演説以上に世界をたきつけることになりますよ!」「それはもっともだろうが、いずれにせよ島が滅ぶにしても何年かは猶予はできるはずだ」「でも、そうやって可能性を探しているうちに時間が過ぎて何一つ解決できなかった!だからエレンは世界を消そうと、」

「虐殺はダメだ!!!これを肯定する理由があってたまるか!!!」

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虐殺はダメだ!!

ハンジがギリギリの倫理を訴える。自らの島の生存権のために他の人類を虐殺することは許されるのか?進撃の巨人が問いかけてくる極限の倫理問題だ。ハンジは許しを求めてもいた。ハンジがくじけそうになって、逃げようとしていたからだ。だが、今まで死んでいった仲間たちが見ている気がする。大半は壁の外に人類がいるなんて知らずに死んでいった。だが、この島だけが自由であればいいという者はいないはずだと。

「虐殺を止めることができるのは今しかない」

ハンジが言っている自由とは生きる自由だ。壁に閉じ込められることなく生きていく自由を言っている。自由を求めて死んでいった仲間がハンジを見つめ逃げる事を許さない。ミカサとジャンの脳裏にも団長だったエルヴィンはじめ多数の顔が浮かぶ。

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「ハンジさん、俺は、、、まだ調査兵団です」

ジャンは、自分が調査兵団だったことを思いだした。自由になるために戦った頃を。

今回は冒頭から、前回描かれなかった夜の出来事が描かれた。世界の終末を迎えるはずの夜に、虐殺を止めるためにハンジ達は死んでいった仲間を思い出す必要があった。この出来事があってから、夜が明けてイェレナの処刑からの救出劇へとつながる。なぜジャンがイエーガー派を裏切ったのかの事情がここで判明した。

そして、今回はオープニング映像が流れず、直接にみんなが合流して野営しているところへと飛ぶ。

ハンジがみんなのための料理を作っている。

ライナー、アニ、ガビ、ファルコ、ピーク、マガト、ミカサ、アルミン、ジャン、コニー、ハンジ、リヴァイ、そしてイェレナ、オニャンコポン。生き残ったメンバーが総ぞろいである。ハンジは、みんなで一緒に食事をすれば仲良くできるであろうと考えたのだろう。良いアイデアだが、食事ぐらいで、昨日まで殺しあいをしていた間柄が変わるわけはない。調査兵団のメンバー達の表情は敵意か疑念に満ちており、立ち尽くしている。ピークは車力の巨人のままであり、いついざこざが起こってもいいように待機しているようだ。アニはそっぽを向いている。

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「誰か手伝ってくれないかな?睨み合ってないでさ」「フン、さんざん殺しあった者同士でメシを囲むか、おもしろいな。どうして気が変わった?エレン・イエーガーを放っておけば、お前らの望む世界が手に入るのだぞ?島の悪魔どもの楽園がな」

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マガトはまだ誰も信用していない。島の住人を悪魔と呼び、エレンの計画を推進した仲間と見なしている。だが、ジャンは納得できない。なぜ島の住人が悪魔と呼ばれなければならないのか?兵団は巨人に喰い殺されないために戦った。エレンを追い詰めたのはマーレではないのか?そして、マガトは2000年の歴史を持ちだして正当化しようとしている。これがマーレの普通の態度らしい。

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しかし、ライナーやガビがその理屈がおかしいことに気が付いている。ピークは車力の巨人のままなので表情が見えない。通常ならこれで殺しあいに逆戻りしてもおかしくない。ハンジはそれを止めて、マガトが頭の固い人ということで片付けようとした。また、ハンジは兵団のメンバーは数か月島の外の暮らしを知っているということを話している。ハンジらはマーレ側で数か月は暮らして秘密工作を行っていたのだ。

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それであなたはエレンを殺せるの?

「それで?あんた達には殺せるの?エレンを殺せるの?」

「エレンを止める方法は殺すだけじゃない」「あんたならそういうと思ったけど、それじゃ何?説得でもするの?それで考え直すくらいの奴が人類大虐殺なんて実行する?」「それはわからないよ。エレンと話してみないと」「じゃ、対話が可能だったとして、それでも虐殺を止めてくれなかった時は、どうするの?エレンが敵だと、アホになるからわからないの?」

アニは当然の疑問をぶつける。アニはわかっていた。ミカサにとってエレンより大切な人はいない。エレンを殺すことなどできない。ミカサはエレンを殺すには邪魔になるかもしれない。ミカサとアニの戦いをまたここで繰り返すべきか?

「レオンハート!」

だが、マガトはアニの名前を呼んでこれを止めた。アニは説明した。アニがエレンを止めたい理由は、マーレにいる父親を死なせたくないからだった。ミカサと同じなのだ。アニはミカサに助けを求め、ミカサもとりあえずの協力を承知した。

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「はい、はい、はい、シチューができたよ!食べよう!」

実際には長いこと会話をしていたのか、ハンジが作っていたシチューが出来上がっていた。森の中で夜明かしをしたのは、馬を休める必要があったためだが、メンバーの意思統一というより、協力できるようにする必要がどうしてもあったこと、作戦会議もしておきたかったためでもあるだろう。夜の間ぶっ通しで港にいくこともできたかもしれないが、それは避けたかった。ハンジの頼りは、港にあるアズマビトのキヨミ様の持っている飛行艇だ。だが始祖の巨人はどこへいくのか?それを知るために、マガトはイェレナをさらったのだった。

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「イエーガーがまず向かう先はどこだ?」「知るわけない。知ってたとしてなぜ私が答える必要が?」「大陸の事を何も知らないイエーガーに知恵を貸したのはお前だ。奴は前もって地ならしの進路を想定している。何らかの予想はできるはずだ」「クソ野郎」「は?」「なぜ私がマーレ人のクソ野郎に協力する必要があるのかと聞いている」

ここでイェレナの正体が明らかになっていく。

イェレナはマーレに滅ぼされた国の出身と言っていたがこれは偽りだった。本当は彼女もマーレ人だったが、マーレに絶望していたため、世界を救うという英雄になりたいがためにジークの計画に協力したのだった。イェレナは経歴をウソで固めていたことを指摘され、ようやく自分の言いたい事を吐き出していく。

「世界を救う。これ以上に甘美な言葉があるでしょうか。何億もの命を救うという崇高な胸の高鳴りに身を任せ、これまでの遺恨など無きもののように喉へと流し込む。それが今、私の目に映るあなた方の姿です。少し思い出してみませんか?」

ライナーが壁を穴を開けたこと。アニが調査兵団を殺し、ストヘス区で人を踏みつぶした事。アルミンが軍港を破壊して民間人を含め多くを殺した事。調査兵団がリベリオの戦闘で多くを殺した事。ガビがサシャを撃ち殺した事。イェレナはサシャを本当にいい子でしたと言っているが、死ぬ前からイェレナはサシャを知っていたらしい。そして、家族同様の仲間を殺された悲しみについて指摘して、動揺を煽っている。イェレナは、自身の計画が失敗し死を望んでいたが、死の前にもう一度世界を弄ぼうとしているのだろうか?皆の怒りや悲しみを刺激して、ハンジの計画を妨害すべく得意の言説を駆使しているのか?それともハンジの世界を救うという夢に自分もまた賛同したいのか?

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「ぷはーおいしいです、ハンジさん、おかわりありますか?」「ああ、あるよ」「ありがとう、イェレナ、お互いのわだかまりをここで打ち明けて心を整理させようとしてくれてるんだよなあ。お前も大事な仲間の頭を打ちまくってまでかなえたかった幻想的な夢がすべて無意味に終わって死にたがってたのに。気を使わせちまったな」

イェレナの単純な戦略はジャンにもわかる。イェレナは切り札を出した。

「ああ、忘れていた。何でしたっけ。以前教えてもらったあなたの親友の名前は、そうだ、マルコだ。確か、彼の死にアニがかかわっていると言ってましたよね。もうアニから聞いたんですか?マルコの死の真相を?」「あたしがマルコから立体起動装置を取り上げた。だからマルコは巨人に喰われた」「アニは俺の命令に従っただけだ。マルコは俺とベルトルトの聞かれてはいけない会話を耳にした」

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木の表現

ライナーがマルコの死の真相について語る時には森の木が映し出される。

これは以前にニコロが発言した「森を出るんだ」に対応したものだろうか?罪について語る時には木の枝がこの回ではやたらと描かれている。木の枝はまた、あの「道」の世界でのユグドラシルの木の枝に対応しているのかもしれない。

ライナーが告白したマルコの死の真相は、ライナー達が殺したという事だった。マルコと話し合う事が出来なかった事、マルコを死なせた罪悪感から話すことが止まらないライナー。自分を許すことができない。すまない、と言った瞬間、怒りに燃えるジャンはライナーに殴りかかった。

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ライナーを殴るジャン

ジャンは殴る事でライナーを許そうとしていた。ジャンは思いっきりライナーを殴る。どうせ巨人の回復能力があるライナーは殴り殺せないとわかっている。コニーとアルミンが止めに入る。そしてジャンのケリが止めに入ったガビを蹴ってしまう。ガビとファルコが謝罪して、懇願する。助けてくださいと。

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翌朝、ジャンはガビに協力することを伝えた。

港へ行く馬車の荷車の中で、ジャンは蹴って悪かったとガビに謝るが、ライナーにはあやまらない。アニにも謝らない。ガビが殺した人数に比べ、ライナーとアニは殺しすぎた。

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港に近づいた時に、偵察に出ていた車力の巨人が近づいてきた。車力の巨人からピークが現れる。

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港がイエーガー派に占拠されていた。機関車でフロックが先回りしたのだ。フロックはハンジの作戦に当然気付いていたし、阻止するべく行動していた。アズマビトのキヨミ様に銃をつきつけて脅している。

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