アニメ猫のアニメ日記

アニメに関しての情報を書き連ねていきます。

今期(2021年10月期)のアニメ、大作と低予算アニメの二極分化が進む、良作が増えた、アニメ製作はコストパフォーマンスだ


今期(2021年10月期)のアニメを分析すると予算を潤沢につぎ込んで作る大作と、低予算であるが、それなりの努力で良作を作ろうとする傾向の二極分化が進んだのがみてとれる。それぞれの戦略が当たり、良作が増えている。

予算レベルを勝手に解釈して分類してみるとこうなる。

大型の予算を組んで取り組んだ「大作」

予算的にある程度をつぎ込みスタッフや期間もある程度かけて完成度を上げていこうという傾向の作品は、無職転生鬼滅の刃の二つもあった。

大型予算レベル 1位 無職転生

無職転生をアニメ化するために、わざわざアニメスタジオ、スタジオバインドがアニメ制作会社のWHITE FOXとアニメプロデュース会社のEGG FIRMが共同出資で設立されている。

WHITE FOXとEGG FIRM、共同出資のアニメーション制作会社「スタジオバインド」を設立。『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のアニメーション制作を担当 | Anime Recorder

設立の理由には、無職転生 アニメ化にあたり、企画を継続的、長期的、計画的に進めていく体制が必要であると判断したことを挙げている。

ここまでの体制を組んだおかげか、アニメでは、作画、動画、音楽、キャスト、作劇や脚本の完成度がそれぞれ高く、放映された作品の反応も上々で、海外配信も大ヒットと、大きな反響があった。この勢いでは第2期の製作も約束されているだろう。

大型予算レベル 2位 鬼滅の刃 無限列車編・遊郭

無限列車編の映画では、日本映画史上最高の興行収入一位を獲得。社長が脱税で捕まるなどの騒ぎがあったが、アニメ製作のufotable の社長は「赤字でのアニメ製作の仕事はもう受けることはない」と発言している。

脱税の「鬼滅の刃」制作会社社長が本人尋問で“驚きの発言” アニメ業界の構造的問題が明らかに(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

この発言の通りなら、ufotable鬼滅の刃の仕事の他は、黒字になりそうな仕事しかしていないということになる。実際 ufotable はテレビアニメの仕事は鬼滅の刃だけだった。儲かりそうなアニメに集中して仕事をしているので、良質な作品を作ることができているのだろう。

低予算だが、おもしろさでは負けてないアニメが増えた

見るからに動画が動かない、原画もそんなに手間がかかっているとはいいがたいアニメだが、おもしろさで勝負、みたいな作品も増えた。アニメは作画や動画だけで勝負するのではないのがおもしろい部分だ。

具体的な作品としては、進化の実、最果てのパラディン、見える子ちゃん、先輩がうざい後輩の話、異世界食堂2などがあたるだろう。

低予算部門 1位 見える子ちゃん

元々はWebマンガが原作の新感覚ホラーコメデイ。見える子ちゃんがなんとかヤバそうな幽霊をやりすごす様がおもしろい。そんなに動画が動かないが、あんまりそういう動きを表現する必要がないせいか、原画に力を入れている。結果的に止まった絵はきれいに描かれており、コストパフォーマンスはいい。幽霊のキャラデザや動きも恐ろし気に描かれていて、作画カロリーを消費しているようには見えないが動きはきちんとしている。

低予算部門 2位 世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する

なろう系の転生物ラノベが原作の作品であるが、主人公が世界最高の暗殺者であり、転生する異世界でも暗殺貴族であるという異色の設定。キャラデザは普通の萌え系アニメのようで、第一話の展開は、ハードボイルドな暗殺者を描き、勇者暗殺の使命を持って転生する所を描いた。異色の展開ではあったが、原画はともあれ、動画の動きが少なく低予算であることがわかる。しかし、お話はおもしろいので、人気は上々である。第一期だけでは物語が終わりそうもないので、第2期まで作って完結してもらいたい。

低予算部門 3位 最果てのパラディン

こちらはシリアス系の冒険ファンタジー作品。なろう系で転生物なのだが、設定として主人公が三人のアンデッドに育てられる所から始まる。当初は、アンデットたちの正体や事情があかされていくミステリーのようなおもしろさがある。アニメ製作スタジオはChildren's Playground Entertainmentとなっており、ここは中国のビリビリ動画の子会社である。制作スタッフは日本人が多いが、どうやら動画スタッフなど多くを中国に依存しているのか、作画が安定していない。原画はがんばって描いているのか、止めた絵はなんとか描いているものの、動画の動きがいかんともしがたいレベルの、まさしく低予算作品である。そのかわりに、脚本に力を入れているのか、主人公のセリフで補って説明するところが多く、ストーリー展開はとりあえずわかりやすくなっている。物語の後半は、主人公が冒険しながら布教をするという宗教物アニメのようになってちょっと冒険色が薄れた。

低予算部門 4位 大正オトメ御伽話

動きが少ないが、止め絵をキレイに描くことで補っている作品。

アニメ製作はSynergySP(シナジーエスピー)というところでシンエイ動画の子会社だそうだ。失礼ながらあまり有名ではないし大きい制作会社ではないが、この作品については丁寧な作りになっている。動画枚数は少ないが、所々、がんばって動かしているところもあった。

作品内容は、交通事故で障害を負ってこの世をはなかんだ主人公のもとに突然、お嫁さんが訪れて、主人公の人生を明るくしていくというお話。登場人物の心情を丁寧に描いていて好感の持てる展開でもっと人気が出ていい作品。

低予算部門 5位 異世界食堂

なろう系ノベルが原作の異世界食堂の続編。異世界からきた異世界人達が、日本の洋食屋で食事や交流をするだけという単純なプロットの内容なのだが、かえってそれが地味な人気を集めている。異世界と飯テロという要素を組み合わせたアニメ作品はいくつかあるが、この作品は一番人気かも。ストーリー的に安定していて、非道な展開やシリアス展開がなく、安心して視聴できるのも人気の秘密か。

作画としては止め絵が多く、動画枚数は少ないので予算としては低予算である。低予算ながら安定した人気なのでコストパフォーマンスは良い。

低予算部門 6位 先輩がうざい後輩の話

身長が短めの女子が主人公で先輩が体がデカイというウザイ先輩との交流を描く、ラブコメ作品。アニメ製作がラブコメ動画工房ということで人気がある。動画工房といえば、ラブコメというぐらい安定というか定番になった。この作品も、作画というか原画は良いのだが、動画枚数は少なめであるが、作風があんまりその点には関係しないので、作画カロリーを消費せずに制作でき、その分を他の部分に回せるので、作品としては良質な作品を作りやすくなっているのだろう。

低予算部門 7位 進化の実~知らないうちに勝ち組人生~

低予算、低作画ながら、おもしろさでは上なので、コストパフォーマンスでトップの一位が、この作品。クレジットによるとこの作品では作画監督までほぼ全員が外国人らしい。他にも外国人スタッフを多く起用している。作画に関しては、最初から特に褒めるような評判はないがギャグアニメとしてみても特に作画が良いというような評価はない。しかし、ヒロインがなぜか、ゴリラだったり、ロバだったりとギャグアニメらしい自由さで笑う部分は多い。なろう系のギャグアニメ部門ではいい線いくだろう。

低予算部門 8位 月とライカと吸血姫

もしかしたらこれは低予算ではないかもしれないが、動画の動きがそんなにないし、動くのはロケットぐらいで、あとは人物の動きぐらいしかないから、おそらく低予算作品。

ラノベ小説が原作の米ソ冷戦時代の宇宙開発競争のパイロットについて、ロシア側について描く。この世界では吸血鬼が存在して、実験動物として吸血鬼の少女がパイロットに選ばれて、世界で初めて宇宙に飛び立つ、というお話。

動画はあんまりないし、アクションもないが、その分、人物はきれいに描かれている。またロシアの風物や宇宙開発の歴史物などもキレイに描かれている。レフやイリーナがスケートするシーンは少し動きがあるかな。見どころは、メカでもなく、アクションでもなく、とにかくストーリーが詩的に展開し、レフとイリーナの恋愛感情が高まり、宇宙に飛び出していったあたりだろうか。

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