アニメ猫のアニメ日記

アニメに関しての情報を書き連ねていきます。

オリジナルアニメ「あの夏で待ってる」


あの夏で待ってる - Wikipedia 

(原作  I*Chi*Ka、監督 長井龍雪 - Wikipedia 、脚本 黒田洋介 - Wikipedia )

を一挙に視聴。黒田洋介氏脚本なので。内容的には「おねがいティチャー」と同じ流れで、ストーリー&設定もかなり似ている。

舞台は長野、美人の異星人とのラブストーリー、湖で美人異星人に助けられて、その後恋人関係になると、おねがいティチャーとほぼ同じ。

 

しかし、脚本の緊張感は、おねティーの方が上だったな。先生との禁断の恋的な流れやいきなり結婚というドキドキ感など、おねティーにはかなわない。また、主人公を美人宇宙人が助けるエピソードはおねてぃではしっかり描かれているのに、あの夏では省かれていて、状況設定がよくわからなかった。また、おねてぃでは美人宇宙人が宇宙に連れていかれた後、地球に再訪して彼氏に再開するエピソードまでしっかり描かれているのに、あの夏では描かれていない。ラストカットでそれを匂わせるシーンがあるだけ。

 

おねティーでは美人宇宙人視点が多くて共感しやすかったのに対し、あの夏は、ライバルヒロイン、緑髪のカンナの視点の方が多いか。主人公を囲むサブキャラの方の視点が増えているかもしれないが、サブキャラエピソードもいまいちおねてぃに比較しておもしろくない。おねてぃはやはり名作だったのだな。

 

美人宇宙人ヒロインがおねてぃでは先生だったけど、あの夏は先輩になったものの年上、巨乳、メガネと同じ設定ですね。おねてぃではなかった、バトルシーンやMIBとかあの夏には出てくる。おねてぃに出演していたロリ高校生と同じキャラ?が「フフフ」の同じ決め台詞で出てくる。ここまで同じだと作る意味がどれだけあったのか?「あの夏で待ってる

 

あの夏ではあんまり美人宇宙人ヒロインが活躍しないし自ら行動もあんまりしないせいか、人気がない。カンナやミオの方が人気がありそうだ。おねティーでもあった多角関係やら振った振られる関係が、あの夏でも同じように出てくるがやっぱり振っても振られても涙とともにさわやかに過ぎていくのは好感が持てる。ドロドロしない恋愛模様は黒田脚本の真骨頂か。

おねてぃだと、美人先生との恋愛を宇宙人という設定を入れることで現実感を持たせることに成功していたけど、あの夏では宇宙人設定を特に活かすことができていない。特に必要なかったんじゃないか、宇宙人設定?

ラストでおねてぃの舞台だった長野県の湖にいっておねてぃの残した宇宙船らしきもの?に遭遇するんだけどおねてぃとつなげるならつなげるでしっかりやらないと、なんのための伏線なんだかまったくわからない。あの記憶の場所って結局なんだったのか?「あの夏」の中では最後まで不明のまま終わり、欲求不満になるよな。説明不足だよね。

伏線でいうと、主人公カイトの首筋に変な傷?または病気みたいのをイチカがキスで治していたがあれってあのままで治っているのか?再発とかしないのか?これも説明がなされないままだったな。

最初の方のお話に多い恋愛妄想シーンも話しの流れを阻害するだけで不要だと思う。

恋愛模様でいうと、主人公カイトが美人宇宙人イチカと恋愛関係に陥る過程がいまいち描かれていない。最初っから好きとかになっている。なぜカイトはイチカが好きなんだろう?巨乳だから?メガネ?一緒に住んでいるから?わからん。それなりに恋愛関係に陥るエピソードとかないと恋愛物ってなかなかノレないもんではある。だんだんと好きになっていく積み重ねを描くとかしてほしいかなあ。

カイトがイチカといちゃつくのはいいとしても、振られたカンナのいる前でやるか?「いちゃつくな!」とカンナも怒るよね。カンナが「好き!」て告白しているのに食べかけのスイカを「食べる?」て差し出すイチカ。これ相手の気持ちに対していたわりがないよなあ。

 

ロリ高校生のレモンがMIB設定とかもしっかり描いていない。なぜ高校に潜入していたのか?説明ないからわけがわからなくなる。MIBがまったく唐突に出てくるけど意味ない設定じゃない?そう思うと、最終話のアクションは不必要で、美人宇宙人イチカが再び帰ってくるエピソードをやった方がよかったよね。

そういえば、地球人と交流してはいけないとかいう設定があるらしいが、そのような規則を無視してまで地球人と恋愛する、というストーリーがおねてぃにはあったが、「この夏」も同じはずなんだよね。その説明というか宇宙人の苦悩ってあんまり描かれなかったよな。一定期間で帰国するとかいって、遭難状態をほっぽってあったり救難信号を発してしまってそのフォローを何もしないイチカさん。連絡の一つも入れたらどうなんだろう?

風景を探しにきた地球で、場所が信州と特定されているなら、さっさと探しにいけばいいだろうになぜ、イチカは高校に転校してくるのか?主人公カイトに一目惚れしたとかの設定でもないとおかしいよなあ。

友達の高校生ミオの裸族の設定も、セリフで説明してたけど、もっとエピソードで見せたほうがサービス度高いよなあ。映画製作エピソードもいまいちおもしろくない。別に思い出の映画なんて作らなくても、アニメは回想シーンいくらでも入れられるじゃない。

タイトル「あの夏で待ってる」もそんなに関連性なさそう。そんなに夏に関連のエピソードないし、期間限定だったのかどうかもよくわからないまま終わったし。

 

とここまで書いてきて、「黒田脚本にしては伏線回収しないなあ」と思っていたら、このアニメ、原作があって別の人が書いていた。黒田氏は企画からかかわっているものの、全体の構成には強く関わっていないのだろうか?いや、オリジナルアニメってかいてあるなあ?

 

結論としては、作画とか背景はキレイなアニメではあるけれど、脚本的には黒田脚本にしては完成度が低く、これなら「おねがいティチャー」を見たほうがいいかも。あちらの方が完成度高い。