アニメ猫のアニメ日記

アニメに関しての情報を書き連ねていきます。

アニメの円盤ディスクの売上は「アニメのおもしろさ」の指標にならない


前にも書いたネタ。

ディスクの売上でアニメのおもしろさは測れない - アニメ日記

 

アニメの円盤=DVDやブルーレイディスクの売上枚数データを見て、あれ?と思うことが多く出てきた。ひとつはそこそこ人気あったはずのアニメタイトルの円盤売上枚数がまったく振るわないケースがいくつかあったこと。もう一つ逆のケースは、そんなに人気があるとは思えなかったタイトルがかなりの売上枚数になっていたことだった。

 

例をいくつか上げると「デンキ街の本屋さん

デンキ街の本屋さん - アニメDVD・BD売り上げまとめwiki 

ここのデータでは404枚以下しか売れていない。このクールでは大人気とはいえないけど安定した人気はそこそこ獲得したアニメだろうと思ってただけに意外だった。

大図書館の羊飼い」も

大図書館の羊飼い - アニメDVD・BD売り上げまとめwiki 

791枚以下。「異能バトルは日常系のなかで」もまあまあぐらいの人気のはずが、

異能バトルは日常系のなかで - アニメDVD・BD売り上げまとめwiki 

ほとんどの巻数が数百枚以下。

同時期に放送されていたアニメで6000枚を超える売上のアニメと比較して決しておもしろくないわけでもないし、人気がなかったわけでもないのにどうしてなのか?

 

ここ二三年でアニメタイトルが増えているので、円盤購入層が分散して一つのタイトル当たりの購入枚数が減っているのかもしれないし、上のタイトルが円盤の販売に力を入れていなかったのかもしれないがすぐには理由がわからない。

 

ただひとつ確実に言えることは、売上500枚のアニメと5千枚のアニメとで比較して枚数が10倍違うからといって「おもしろさ」が10倍違うとはいえないということだ。500枚しか売れていない作品でもそこそこおもしろいものが散見されている。売れていない理由は「おもしろさ」以外の他にもいろいろありうる。

 

アニメ円盤の売上は最近流行りの特典の有無とかイベントなどによっても大きく左右されるし、定価とか一巻当たりの封入話数によっても左右されるらしいので、よくよく考えてみると、販売枚数による「おもしろさ」の指標を考えるのは単純すぎるとも言える。

 

アニメ猫の実感として言えることは、円盤の売上枚数と作品のおもしろさの相関は低いということ。円盤枚数が振るわない作品でも、それなりにおもしろい作品はあるし、たくさん売れているはずの作品でもくだらない作品は多い。もちろん、個人の好みという要素がかなり影響を与えることがらなのだけれど。

 

では円盤の売上枚数は、「人気」の指標になるか?

人気とは何か?を考えだすときりがなさそうなので、ここでは置いておく。そして、これまた、人気があったはずなのに、最近の円盤売上で千枚程度しか売れてない作品とか、逆に人気がなさそうなのに円盤が売れている作品があったりする。個人的実感としてはネットやアンケで人気をとっても必ずしも円盤売上との相関がない、場合がある。

 

これまた理由はいろいろありそうだ。ネットでの評価や、アンケの対象と円盤購入する人たちが違うということもあるだろうし、必ずしも評価のとおりに円盤購買動機が動かないのかもしれない。これまた、円盤の特典や値段その他の要素が大きく販売実績を左右することと関連しているのだろう。

 

そういうわけで、「人気」を見る時も、円盤販売枚数の数字はよほど大きくならないかぎり人気の指標にはなりにくいと思う。少なくともかなりの誤差を考えないといけない。販売枚数は熱狂的ファンの支持の割合ぐらいに捉えるのがいいだろうか。

 

DVD/BD購入はアニメ制作会社またはその周辺へのお布施である

お話が変わってしまうけど。

円盤の購入をすることで、アニメ制作会社へ資金的なサポートをすることになる。このような思想というか、主張がここ十年ぐらい?アニメファンの間では一般的になってきたらしい。「このアニメの第二期を見たかったらDVDを買え」というやつだ。似たような主張をよく記事やブログでも見かけるし、おそらく正しい部分があるのだろう。しかし、これまた例外というか円盤売上が好調でも第二期を制作するとは限らないので、確定的なことが言えるわけではない。

 

「お布施」が大きなアニメはより多くのファンの支持を集めた、といって良いのだろうか?端的にはそうだろうと思う。しかし、近年は円盤だけで「お布施」ができるわけではなく、他の方法もあったりする。

 

つまり、アニメ関連グッズ(純正品なら)でロイヤリティの入るものならアニメ制作会社に収入が入るし、イベント参加だって収入になったりするし、音楽関連収入だってお布施になりうるはずだ。

日本動画協会のデータでは、アニメ業界全体のお話になるけど、

http://sakuhindb.com/pj/6_A5A2A5CBA5E1C7AD/20150107.html 

ビデオグラム、つまり円盤による収入って全体の一割ぐらいで、円盤だけで稼いでいるわけじゃないんだよね。

円盤によるお布施金額だけでは、特定のアニメの支持や人気を測れないが、グッズや関連商品まで含めて考えたらもう少し精度よく測れるかもしれないな