アニメ猫のアニメ日記

アニメに関しての情報を書き連ねていきます。

「かぼちゃ丸のブロマガ 同人マンガ書きが原作をつけるという可能性」をめぐるやりとり


かぼちゃ丸のブロマガ「同人マンガ書きが原作をつけるという可能性」

同人マンガ書きが原作をつけるという可能性:かぼちゃ丸のブロマガ - ブロマガ

をめぐるやりとりがおもしろい。まとめてみよう。

発端は、ニコニコのプロマガで

「マンガ書きが人気を獲得する為に原作をつけるという選択肢を全く考えないのはなぜだろう?」

とした文章を書き込んだら、多くのコメントが寄せられて、盛り上がっていたこと。

ブログ主の主張は、原作をつけると:

>原作を付けるメリットは幾つかある。箇条書きで出してみると、
>①面白いシナリオをノータイムで手に入れることができる
>②専門知識をノータイムで手に入れることができる
>③シナリオに変化を付けることができる
>④作話の勉強になる

という趣旨の主張だった。これに対しコメント欄では多くの反論が寄せられた。

まとめてみると:

  • すでに原作付きで描いている人は描いてる
  • 同人の世界は趣味で描いている、描きたい物を描くのだから原作不要
  • 複数で組んでマンガを描くのは大変・デメリットもある・ケンカしやすい
  • 分担するのが良いとは限らない
  • 他人と協調・協力するのが苦手な人が多い世界
  • マンガ描きはストーリーの勉強してる人も多い
  • 同人に限った話ではなく、商業誌向けのお話だ
  • 現実にやってみた結果からいうと1+1=3のような合作でメリットがないなら無駄
  • 原作がよほどおもしろくなければ意味なし
  • 同人業界はわずかでもコストダウン必要なので原作にお金かけられない
  • 漫画化させたい売れてない小説家を見つけるのが大変
  • そもそも同人は人気のために描くものではない。描きたいから描くもの
  • 儲けたい、人気を取りたいなら商業誌でやるべき
  • 絵が描ける人は多いが、良いお話を書ける人は少ない。見つけるの大変
  • まずは良い小説が先にあって、それをマンガ化するのが筋。マンガ家じゃなくて
  • 圧倒的に原作をできるレベルの人材が足りない・みつからない

 

いやはや、熱心な意見が多数書き込まれ大変参考になる。

同人誌と商業誌の方向性の違い、共同作業の難しさ、原作レベルの人材がなかなかいないこと、原作と作画の分業のメリットはみなわかっているし実際にやっているわけだけど、それだけで必ずしもマンガが成功しているわけではないこと、などなどが判明した。

書き込み例:

「<

今の同人業界は恐ろしく不況の時代なので印刷代1%でもコストダウンしなければ活動していけない方が多い中、
ギャラを払ってまでシナリオをお願いしようという人は稀でしょう。特に2次創作でシナリオを依頼しようと
いう人は皆無だと思います。同人に限らず、絵を優先して鍛錬するのは、やはり絵が描けるほうが
圧倒的に漫画描きとしての地位が高く、逆にシナリオ(原作)書きのみという方は本当にクズとして扱われるのが
編集者(出版社)の今の傾向です。以前、私も原作のみの漫画の仕事を担当しましたが、作画担当がセリフ変え放題、
シナリオにないキャラ加え放題で挙句の果てに編集者が言った言葉が「作画をする人間は原作から全ページ内容を変えて
たってオチだけ残せばいいんだよ」「お前は絵の描けないゴミクズだろ?黙って仕事してろ」です。
漫画書きのために喜んでシナリオを受けようという方も少ないんじゃないかと思います。
話作りの勉強などせずに絵の鍛錬に集中する方が多いのは、
そのほうが将来の可能性はずっと高いのが現状だからです。

>」

「<

書店員からすれば、そんなものはもう既に行われています。
よく考えてみて下さい、既に有名小説のアニメ化、コミカライズなど、普通にここ最近行われている事です。
単純にアニメ・マンガにして客が付くか、金になるかって問題があるだけで。
まぁそんなもんは出版社の問題なんで黒い意思が働くんでしょうが。
マンガ家にしても画力の向上に関して書いてますが、イラストレーターなんて商売が流行したり、
ニコ動なんかで絵が描ける=すごい、絵師なんて言葉が生まれたのが問題なんだと思います。
趣味の範囲で、自己満足でやってる分には良いですが、それで生計を立てるのであれば、
その絵を使ってくれる人間、企業が必要なわけです。
でも今やいくらでも代わりがいて、より安くより精度の高い仕事する人間が選ばれるわけです。
じゃあマンガ家になるか、としても絵しかやってこなかった人間が話を作れるかというと・・・
現状が物語っているわけです。
今やドラマですら、オリジナルではなく、有名小説の映像化ばかりです。
本職の、一部の有名著者に頼るしかネタがないのが現状です。
ぶっちゃけ本の売上げなんて、本当にミーハーで、買っているのではなく買わされている人がほとんどです。
そんなことない、自分は自分の意思で選んでいる、という人がほとんどでしょうが、
売る側のたくらみどおり売れてますので、売る側の目線としては、ああ、またか、といった感じです。
早い話、話を作る人間が圧倒的に足りてない、育ってない、育っても今いる稼ぎ頭の作家たちを
圧倒するような作品を書かねば食っていけない業界になってしまったんです。
目先の金を追ってそういう風に作品を選んできた業界が悪いんですけどね。
人を育てることを忘れ、人を使い捨てた結果、人材が居ないわけです。
なので原作をつければ、という至極まっとうな意見ですが、
結局のところそんなことは分かっているんですよ、業界も。
そのためにはもう、一からそういう人間を育てる環境を作ることが今の課題だと思います。
技術的に絵を教えてくれる学校はあれど、感性が全ての話作りは簡単に教えられるものではないですから。>」